今日は知り合いの造園業者の現場で松の剪定をまかされました。
初めて触る松でした。
二人の現場でもう一人は長い付き合いのある職人さん。
手を入れると「なんじゃ、こりゃ」という状態でした。
昨年から入っている現場だそうで、昨年は僕も知っている
職人さんがその松を剪定した事を聞きました。
「なんじゃ、こりゃ」という状態は何十年もかかって形成されたものです。
僕は今年どこをどう切るべきか、わかるようになりました。
昨年はどうやら、わからなかったのか、
−100点のままでした。決して自慢したい訳ではありません。
昨年その松を剪定した職人さんは、若くして、突然亡くなりました。
どうしていいいのか答えの解らないまま、十数年この仕事を、
がんばってきたんだな。と心が痛くなりました。
確かに色々な正解がある。
なぜ自分にとっての正解を見つけようとしないのか。
ずっと、道に迷ったままだと、本当に死んでしまう。
その職人さんは、結婚して、子供も授かって、たばこもやめて、
趣味もやめて、仕事をがんばっていました。
僕はたばこをやめれていません。
でも、一生終わりの無い、この庭師の奥の深さにすごく興味があり、
毎日と言っていいほど、難問をといては、楽しみを見いだしています。
確かにプロフェッショナルと言われる職業に楽なんて言葉はありません。
しかもすごいプレッシャーとの戦いの毎日です。
だから、自分の答えを見つけようとしないと、プレッシャーにつぶされてしまいます。
今日その松を剪定しながら彼のつらさが伝わってきました。
なぜか、悲しくなってきた。
数ヶ月まえ、彼の仏前に手を合わせました。
いつも強がっていたのに、本当は死ぬほどしんどかったんやな。
本当にお疲れ様でした。
庭師もプロフェッショナルを目標に一生、学ぶことが無くならない職業。
難問を一問ずつ解いて行けば、楽しい瞬間があります。
道に迷ったまま、いないように。必ず自分の答えがあると思います。
自問自答の今日。
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